
千葉県野田市で制作される、萩原千春さんの器が入荷しています。
千葉県野田市に工房を構える陶芸家、萩原千春さんの作品が入荷しています。
萩原さんの作品の中でも、とくにおすすめしたいのがポットや急須といった「注ぐ」ための器です。
以前、展示会でお話を伺った際に「急須の角度も、自分で毎日使っていくうちに気づいた点をわからないくらい少しずつ修正しています」と教えていただきました。
お茶を淹れる時の手首の角度や、最後の一滴を切るときのバランス。
ご自身の実感をもとに細やかな微調整が重ねられた注ぎ口は、お湯の放物線が美しく、水切れもよいため、日々ストレスなくお使いいただけます。
ポットはなかなか頻繁に買い替えるものではないからこそ、こうした使い心地の良いものを選んでおくと、毎日の時間がすこし豊かに感じられます。
萩原さんの器は磁土(磁器の土)を使っていることが多いのですが、硬くて冷たい印象ではなく、どこか手になじむ温かさを持っています。
果実や花のつぼみが膨らむ様子をイメージしたという有機的なフォルムや、洋菓子の砂糖衣のような少し柔らかな白色(アイシングシリーズ)。
また表面を削る「しのぎ」という技法によって生まれる陰影は、地球や湖を思わせる器(テラシリーズ)に静かな景色のような奥行きを与えています。
萩原さんは2000年にパリへ滞在された経験があります。
「フランスでは物を長く、大事に使う文化があり、それに影響を受けていると思います」と仰るように、ヨーロッパで見た「愛着を持って道具を使い続ける」という精神が、作品づくりにも表れています。
頭で考えるだけでなく、土に触れながら形をつくり、時にはご自身で真鍮を加工して土瓶の持ち手まで制作されるという実直な姿勢。
それが、数十年先でも変わらず食卓にあるような、頼りがいのある器を生み出しているのだと思います。
長く使えば使うほど、その良さがわかってくる萩原さんの器。 興味のある方は、ぜひ当店でのお取り扱いをご覧ください。
■経歴
1972年:
千葉県に生まれる
1992年:
武蔵野美術大学に入学し、陶磁器の基礎技術とデザイン思考を学ぶ
1995年:
日清めん鉢大賞展に入選する
1996年:
武蔵野美術大学を卒業
初期のキャリアとフランス滞在
1996年〜2000年(資料によっては2001年まで):
武蔵野美術大学の陶磁研究室に勤務し、学生への指導を通じて自らの技術を再定義する
1997年:
器スタジオTRYにて個展を開催
2000年:
無垢里にて個展を開催
2000年〜2001年:
パリ賞を受賞し、フランス・パリの「Cite Internationale des Arts(国際芸術都市)」にアーティスト・イン・レジデンスと
して滞在する。
2002年:
千葉県野田市に個人工房を設立
2008年:
スパイラル(青山)にて「萩原千春陶磁展 spiral market selection vol.170」、ヒナタノオト(日本橋浜町)にて「萩原千春
陶磁展」を開催
現在までの活動:
個展やグループ展での作品発表のほか、「倉敷意匠計画室」や「スパイラルマーケット」などのメーカーやショップとのコラボレーションでオリジナルテーブルウェアを展開している。
カフェ、レストラン、ホテルのオリジナルテーブルウェアのデザイン・制作や、雑誌への寄稿も手掛ける。
日本クラフト展への入選(〜2005年)経験を持つほか、大学や専門学校で講師も務めている。



