栃木県で制作をされている、高塚和則さん(木工房玄)の作品が入荷しています。

栃木県で制作をされている、高塚和則さん(木工房玄)の作品が入荷しています。

朝の澄んだ空気のなか、焼き立てのトーストをいただく時間は、一日の始まりを少しだけ豊かにしてくれます。しかし、せっかくサクサクに焼けたトーストをお皿にのせた瞬間、お皿との間にたまった蒸気で裏側が湿ってしまうことがあります。そんな日常のささやかな悩みを解決し、食卓を温かく彩ってくれる木の器が届きました。

栃木県塩谷町に工房を構える「木工房玄(もくこうぼうげん)」の代表・高塚和則さんから、売り切れてしまっていたパン皿やひとり膳などが久しぶりに入荷いたしました。

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パンを最後まで美味しくいただくための「ハチの巣彫り」

高塚さんの代表的な意匠といえば、表面全体に施された「ハチの巣彫り」です。ひとつひとつノミで丁寧に彫り込まれたリズミカルな多角形の凹凸は、手仕事ならではの温かみを感じさせるとともに、優れた機能性を備えています。

焼きたてのトーストをのせた際、この凹凸がパンとお皿の間にわずかな隙間を作り、蒸気を逃がす通り道になります。木材自体が持つ天然の調湿作用と、このハチの巣彫りの構造が合わさることで、パンのサクサクとした心地よい食感を最後まで保つことができます。

この工夫はパンだけでなく、おにぎりや温かい蒸し料理などにも効果的です。時間が経っても水分でベタつくことがなく、作りたての美味しさを長く楽しんでいただけます。

高塚和則さん(木工房玄)の木工作品

自ら原木を選び、素材を活かすものづくり

高塚さんのものづくりの根底には、素材である木に対する深い敬意があります。1986年から木工の道に入り、30歳で独立された高塚さんは、制作の最初の一歩である「原木選び」をご自身で行っています。

銘木が集まる岐阜の市場へ自ら足を運び、入札によって木を買い付けます。長年の経験に裏打ちされた確かな目利きがあるからこそ、木材それぞれの癖や風合いを見極め、その良さを最大限に引き出すことができます。

実は、高塚さんは修行時代に当店(hinode)の事務所がある東京都立川市に住まれていたことがあり、直接お話しした際には当時を懐かしそうに語ってくださいました。とても気さくで優しいお人柄ですが、仕事や作品に対しては非常に厳しい姿勢を持たれています。

「木は神様に近い存在だと思っています。それをかたちにしていくのが私の仕事です」

そう語る高塚さんが、木と丁寧に向き合いながら生み出す器には、工業製品にはない静かで力強い佇まいが宿っています。

高塚和則さん(木工房玄)の木工作品

現代の暮らしに調和する、美しさと使いやすさ

伝統的な手仕事の趣を残しながらも、高塚さんの作品は現代のシンプルな住空間にとてもよく馴染みます。

例えば、すっきりとした直線の筋が並ぶ「木立彫り(きだちぼり)」は、食卓を引き締める額縁のように料理を引き立ててくれます。

また、日々の使いやすさを考え抜いた細やかな設計も魅力です。

  • 重ねやすいテーパー形状: 底面に向かってゆるやかにすぼまるフォルムになっており、複数枚を重ねて美しくスタッキングできます。食器棚の中でも場所をとりません。
  • フラットで軽やかな仕上がり: 料理を主役にする控えめな厚みと、手に取ったときにしっくり馴染む軽さがあり、毎日の食卓でつい手に取りたくなる使い勝手の良さがあります。

さくらとウォールナット、暮らしのなかで「育てる」

高塚さんの器には、主に「さくら」の木が用いられており、今回の入荷では、深みのあるシックな表情が魅力の「ウォールナット」の作品も届いています。

きめ細かくしっかりとした強度を持つさくらは、使い込むほどに赤みを帯びた温かみのある深い艶へと変化していきます。一方、落ち着いたダークブラウンが美しいウォールナットは、使い込むことで木肌がまろやかな褐色へと変化し、独特の渋い艶が生まれます。 どちらの木材も、ご自身の手で使い込み、時間をかけてそれぞれの風合いへと育てていくプロセスを楽しめるのが、この器の大きな魅力です。

長く愛用していただくために、知っておくべきお手入れ方法をまとめました。

  • 乾性油による保湿: 木肌のカサつきが気になってきたら、えごま油や亜麻仁油、胡桃油、ひまわり油などの「乾性油(植物油)」を少量塗り込んでください。水はじきが良くなり、美しい艶が戻ります。
  • タンニン反応への配慮: 濡れた金属製のスプーンやフォークなどを長時間お皿の上に置いたままにすると、木に含まれるタンニンと金属が反応し、黒ずみが生じる原因になりますのでご注意ください。
  • 環境変化を避ける: 急激な乾燥や湿気の変化を防ぐため、電子レンジ、食器洗浄機、冷蔵庫でのご使用や、直射日光の当たる場所での保管は避けてください。
  • 【重要】自然発火のリスク回避: オイルケアを行った際に使用した布や紙は、空気中の酸素と反応して熱を持ち、自然発火する恐れがあります。使用後は、必ず水に浸してから処分するか、広げて完全に乾かしてください。

高塚和則さん(木工房玄)の木工作品

使い込むほどに味わいが増し、日々の食事の時間を少しだけ丁寧に、心地よく整えてくれる高塚和則さんの木の器。

今回は、定番のパン皿やひとり膳など、食卓の定番として長く付き合える作品が揃っています。ぜひこの機会にお手に取ってみてください。

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